chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第137首 あのころより強くなれたのかな

福井。新は村尾との練習試合で勝つ。高松宮杯で優勝したのは村尾の方だった。

あのあと 切り替えられなかった 太一…

試合の時の太一からは、新に追いつくにはどうしたら、勝つにはどうしたら、という気持ちが伝わって来た。結局「ちは」は出なかった。

太一はずっと一番の狙い札にしてた 出たらどうなってたかな 出てたら おれ 守れたかな 太一が取って… 流れが変わったかな 戦いたいな また 何度でも

 

全日本かるた協会非公式大会「太一杯」。参加者は36名。おののく太一を余所に、千早が説明を始める。三人一組の源平戦で、チームの勝利ではなく個人の取った枚数で競い、個人優勝を決めるとのこと。優勝賞品は、太一のキス! お約束~と色めき立つ女性陣、絶対に要らないであろう男性達、何でもいいから負けないと張り切る者。

ま…待て 待って… おれ 主役じゃねーの!? なんで商品出す側なの!? キスとか……

しかし、千早が楽しげに奮闘している様子に、何も言えるわけがない。たくさんの人が集まっている。須藤まで現れた。Tシャツを着る気も祝う気もないと言うが、持田先生に頼まれ読手として。

なんで こんな おおごとに……

太一と同じチームになったのは、原田先生とヒョロ。隣に座るヒョロが、ぼそっと言う。

「懐かしいな 源平戦なんて あの時以来…… おれは あのころより…… ……」

小学生の時、千早と新と三人で、ヒョロとその仲間相手に戦った。太一は、小学生のヒョロ、そして小学生の自分を思い出す。

あのときと同じ部屋で かるたをやる人に囲まれて あのころより 強くなれたのかな

四試合戦い抜いて、実感する。

今日 18になったんだ――

終結果は、太一と千早の同点一位。

え… そ それじゃ優勝賞品は…

ドキドキハラハラする太一だが、千早は目の色を変えて決定戦をやると言う。但し、会場利用時間切れのため、これで解散。皆で片付けたり、楽しかったと感想を言い合ったりしている。

「みなさん 今日は ありがとうございました」

頭を下げて礼を言う太一に、皆一瞬静まり返るが、また和やかな雰囲気に戻る。誰からともなく、楽しかったという感想が漏れる。最後に皆で記念撮影。

おれは 強くなれたのかな

 

太一が人気のない部室に佇んでいたところ、千早がカーテンを新調するため現れた。暫し無言で窓の外を眺めていると、千早が急に「太一杯一位決定戦」をやろうと言い出した。断ったが。

あの場所での 源平戦 初めてのチーム

小学生の時の三人。小学生の新……

「…… 小6のとき 学校でかるた大会やったよな あのときさ 新のメガネ なくなったじゃん」

静かに切り出した太一に、懐かしそうに話す千早。

「あー なくなったねえ やっぱりカラスだったと思うんだよねー 新は廊下で拾ったって言ってたけど」

千早の相槌を遮るように、太一は続けた。

「あれ 取って隠したの おれなんだ」

畳に片膝を立てて座り、下を向いて告白する太一。豆鉄砲を喰らったような顔の千早。

「ハァ…!? え? ホントに?」
「うん」
「な… なんで??」
「新に負けたくなかったから」

千早は真実を知り、慌てる。

「…… た… 太一… 太一だったの… ダメじゃん ズルいじゃん」
「うん」

太一は仰向けに寝転がった。

真島 おめえ 卑怯なやつやのー

その時、新に言われた。そして、自分は新に、頼んだのだった。

千早には 言わないで 千早には きらわれたくない

千早から隠すように、目を覆った。

「…… うん… ずっと ずっと 卑怯じゃない人間に なりたかったんだ」

千早は太一に視線を向け、静かに聞いている。

「好きなんだ 千早が」

 

ちはやふる(26) (BE LOVE KC)

ちはやふる(26) (BE LOVE KC)

 

 

memo

千早が第119首で新に言った「手に入れたいものほど手放すの かならず取ると勝負に出るの」は、同じ白波会の太一にも共通するのだろう。だから、太一は持っていた「ちは」札を新に送り、攻めて取ろうとしたのに、「ちは」が読まれる前に試合に負けてしまった。札は最終的に太一側に戻ったということだ。この暗示が今後どう展開されるか。

太一杯参加者は、瑞沢メンバーに、原田先生、広史さん、筑波弟三人、持田先生、須藤、甘糟、ヒョロ、真琴、理音、ヨロシコ、佐々、他は白波会の皆さんらしい。読まれていた札は、何だかこれまた暗示っぽい 「はるすぎて」 「たきのおとは」。礼を言う太一に、皆は何か感じたのだろうか。これで最後、的な。

というわけでついに、もろもろの告白キター、なわけですが……