chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第15首 おまえは息をするだけで勝てる

準決勝。相手の掛け声に圧倒され、千早は一枚目から取り逃す。対戦側の盛り上がりぶりに全員取られたのかと見渡すが、太一と西田はきちんと取れている。太一に言われたのに。

おまえだけは 絶対に負けるなよ

しかし、その言葉が背中に圧し掛かり、得意の「ちは」札すらチームで一人落としてしまう。

音が遠い――

北央の須藤は偵察中。

声を出すのと出さないのじゃ 身体の軽さが違う 黙ってて強いチームなんかない

北央のオーダーはヒョロが、タロットカードならぬヒョロットカードで八割を当てている。須藤はヒョロに言う。

「もし瑞沢が勝ち上がったら あの髪長い子と対戦したいな きれいな子をいじめたい」

太一が声を掛けても、千早の調子は戻らない。六枚差となり、千早のパニックは酷くなるばかり。

私 いままでどうやって取ってたの 思い出せない 思い出せないよ――

太一が周りの札を派手に飛ばしながら、札を払う。立ち上がったついで、皆ににっこり。呆けているメンバー。太一はそれぞれの頭を軽くぽんぽん叩きながら自席に戻り、一人ずつに声を掛ける。

「西田 まずおまえが勝ってくれ それでみんなが楽になるから」

大江にも一言。

「大江さんも粘ってるじゃん いまいちばん調子いいよ 勝てるよ」

最後に千早。

「千早 おまえは 息をするだけで 勝てる」

千早は息を吸ってみる。

あ…… 私の対戦相手 こういう顔してたんだ いちばん声出してた人だ すごい汗……

息を吐いた。残り札を確認する。心配そうに部屋を覗いている駒野と目が合った。空を飛ぶ鳥の羽音も聞こえる。落ち着いたところで一枚取った。

「よっしゃあ」

千早の雄叫びに皆安堵。千早は一気に盛り返し、逆転勝ち。チームとしても三勝一敗一不戦敗で乗り切る。終了後、大江が駒野を捕まえ、着物を直してあげつつ駒野の足を見る。

「…… 気がついてましたか? ここにいる人たちの足の甲 みんな皮膚が硬くなってタコになってる 畳の上で何年も正座をしてきた足です 私たちがなかなか勝てないの当然じゃないですか タコができるまでがんばりましょうよ」

微笑む大江に、駒野もやっと言えた。

「かなちゃん…… さっき 初勝利おめでとう……」

大江は涙ぐむ。即寝した千早を連れて、太一と西田も来た。

仲間にするなら 畳の上で努力し続けられるやつがいい

駒野が太一に以前言われたことだ。太一、西田、千早の足には痕がある。

「ごめん…… みんな ごめん……」

駒野が謝罪。もう一度一緒に、上を目指すだけだ。

 

ちはやふる (3) (Be・Loveコミックス)

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memo

太一スマイルに女の子のかなちゃんだけでなく、肉まんくんまで頬を染める。千早はぼけっとしている顔に近い。机くんは前回「大江さん」呼びだったのが「かなちゃん」になった。

試合で読まれたのは 「ありあけの」 「ちはやぶる」 「わすれじの」、太一が吹っ飛ばした 「なにしおわば」、正気に戻った千早が取った 「かくとだに」。