chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第196首 自分を卑怯と思うことのほうがずっと怖い

邪魔や太一――新はそう思ってしまったが、我に戻る。

おれはまた… かるたで太一を見下して なにしとんのや 「3人で勝ってきて ここに来れたからや」 その気持ちはうそやないのに

太一は頻繁に札を移動。右中段に札を集め、新に狙わせ、他を全部取る作戦だ。

「やった! 4連取 いけるかな? 4枚差」

無邪気に言ってのける太一に、新は押され気味。

ムリすんなよ 新 邪魔だろ? おれのこと そう思っていーんだよ いい子でいんなよ おれはずっと 12のころから おまえが邪魔だったよ

 

若宮は新幹線で移動中。隣の席の人が、若宮がかるたクイーンであることに気付いた。彼女達はアイドルのライブへ向かう道中で、自分のお金を好きに遣うつもりだ。

「ええな お姉さんたち かっこええわ うち クイーンやいうても プロやないし 好きなものも まだ自分では買えん……」

そう愚痴った後、恥じ入る若宮。

こないだは結川さんにもポロッと言ってまうし なんやろな 嫌やな 嫌やな しっかり者の女の人に弱いんや

彼女達は若宮を励ます。

「クイーンちゃん ようわからんけど かるたは知らんけど 百人一首やったらわかった めっちゃ強い味方やで 助けてくれるで がんばってな」

彼女達が下車した後、若宮は座席に残されていた切符を拾う。それが彼女達を助ける形になった。若宮は祖母や結川を思い浮べながら、藤岡屋の紙袋を携え歩き出す。

しっかり者の女の人でも 助けが必要なことがあるってわかるんや

 

結川陣の右下段から札がなくなった。千早は左下段を狙って行くしかないが、気にし過ぎて出遅れる。結川の調子は良い。但し、千早も絶好調なのが伝わって来る。

千早が「みかのはら」を取った。結川は蒼白。千早が札を一枚送って来る。結川はふと観覧者席に目をやった。一呼吸置いて申し出る。

「すみません もう一枚です もう一枚送ってください 『みかき』に触りました ダブです 送ってください」

一枚が死ぬ程痛い場面での自己申告。千早は気付いていなかった。審判は結川が言わなければ自分が注意するつもりでいた。

強い相手は怖いけど 自分を卑怯と思うことのほうが ずっと怖い 大丈夫 次の試合で勝つ目はあるわ

第一試合は七枚差で千早の勝利。

 

太一と新はモメてばかり。全部太一がモメて、すぐに引いている。

思っていいんだよ 新 邪魔だって そこそこ強くなったおれは 邪魔だって その気持ちを認めるとこからしか おれたち 対等になれねえ

太一が飛ばした札を拾いに立ち上がる。しかし、新が自分の取りだと申し出る。太一は自分の取りだと信じて疑っていなかったが、新は引かない。ここで太一が取ったら2-1となり、勝ちが見えるのに。

勝ちも負けもどうでもいい

周防がかつて言った言葉が、太一の「勝ちたい」気持ちに「手放せ」と言っている……

太一は葛藤の末に譲り、三枚差で新の勝ちが決まった。

 

観客がカメラで撮っていた映像を見返している。

「えー あれえ? 東の子のほうが 早く触ってない?」

それが審判、そして新の耳にも届く。

強い相手は怖いけど 自分を卑怯と思うことのほうが ずっと怖い

 

ちはやふる(38) (BE LOVE KC)

ちはやふる(38) (BE LOVE KC)

 

 

memo

挑戦者決定戦、第一試合は千早と新がそれぞれ勝利。新は自分からはモメたことがなく、モメられたら譲り、それでもちゃんと勝って来ていた。太一戦に限り、相手にモメられても引かず、唯一自分からモメてみた今回ばかりは実は相手の取り、しかも勝負が決まる局面だったので、しこりが残ってしまった。また、太一が全て譲っていたという経緯もあり、三枚差での勝利は微妙にも思えてしまう。

正直に申し出て負けた結川と、悪意は無かったのに申し出たことで勝利を得た新、という対比も辛い。しっかり見ていた女性審判と、ボンクラ?な男性審判の差も残念。最後の場面で審判を求めていたら、どっちに判断が付いていたかな。自分からモメる割に結局譲っていた太一は狼少年のようだったし、珍しく「あの新」がモメたぐらいだから新の取りかな、くらいの先入観を持ってしまっていたりするのかな。

先日の藤岡屋へは詩暢達三人で行ったのに、手土産を貰えたのは詩暢だけ。クイーン様だから当然でもあり、店側は他二人もかるた選手だとすら認識していなかった可能性もあるが、皆平等に足袋かハンカチくらいくれてもいいじゃないか、と私は思っていた。しかし、もしかすると詩暢以外には不要な品物だったのか。例えば、詩暢が試合で着物の袖を邪魔そうにしていたり、千早製の不格好なのを見て、きちんとした襷をプレゼントしてくれたとか。「襷」で結川を「助け」られるのなら、語感も似てるし丁度いいw  詩暢が試合に間に合うかは怪しいが。

通りすがりのお姉さん達の「(百人一首は)めっちゃ強い味方やで 助けてくれる」は、第19首で太一が千早に言った「ずっと連れていく いちばん近い味方なんだよ」を思い起こさせる。

読まれた札は「わすらるる」「はなさそう」「よもすがら」「こぬひとを」「あいみての」「わびぬれば」「みかのはら」「ももしきや」「ほととぎす」。そのうち太一が札の裏面を翳しながら「四連取」と喜んでいる場面にて、その表側の「こぬ」の歌が別途わざわざ描かれているのが気になる。「ちは」の行方は描かれていない。

 

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雑誌版ではお姉さん達が某国のアイドルのライブに行くと言っているが、コミックスでは「新人アイドル」に変わっている。個人的にもやっとしてたので良かったw でも、お姉さんが持っているうちわが元々「マコト」とか日本人名だったともいうwww