chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第207首 跡継ぎとしての私の役割

大江は自宅で祖母の古希祝いの高級布団を被りながら、清少納言枕草子をそらんじていた。

「ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟 人の齢 春夏秋冬…」

 母は呉服普及のために「大江杯」を企画するなど奮闘中。

跡継ぎとしての 私の役割は……

 

二年生三年生部員達で、太一の残念会を企画。しかし、太一も他三年生も受験を控えており時間が無い。そこで大江が提案したのが、布団での癒し。

図書室で勉強する太一に、千早が何やらジェスチャーで訴えている。周りの生徒達は二人のやり取りを見て、太一が理解出来たことに感心し、噂する。

「お似合いなのに 結局つきあったりしなかったよね―― 瑞沢七不思議 二人ともずっとフリーでさ」

 

部員達が、大江宅から布団を運び出す。真島邸に到着するが、千早が太一に確認していた通り、太一はまだ帰宅していない。企画を聞いた太一妹の賛同を得て、太一の部屋に入り、布団を取り替えることに成功する。

太一が帰宅し、皆で真島邸を出て駅に向かう途中、太一が大江に決定戦で新の袴を直した件についての礼を言う。

「大江さん わかんないだろうけど おれ ホント性格悪くて 思ったんだ あのとき スルーしとけば 新はかるた取りづらくなって 自分に有利だなって」

驚く大江に構わず、太一は話を続ける。

「でもすぐ 大江さんが目に入ってさ おれの友達すごいんだぜって 袴すぐ直せんだぜって 自慢したいみたいな そんな気持ちでさ」 

大江はその言葉に涙ぐみつつ、決定戦の時の千早の涙を思い浮かべる。

千早は永世クイーンの渡会から練習に誘われていた。受験勉強でも忙しい時期だが。

「やる 迷う余地ない」

大江が太一に小声で訊く。

「真島くんはいまでも千早ちゃんを好きですか……?」

前方を歩く千早に目をやり、太一は静かに答える。

「もうよくわからん… でも だんだん薄れていくんじゃないかって思うよ」

駅へ行く皆と別れ、千早は自宅へ走って帰る。

 

そんな千早を見て、大江は決意。好きな古典を学びたくて文学部を志望していたが、呉服店を守るのが自分の役割と考え、経済学部の参考書を開き始めた。

 

一晩限定で取り替えられた高級布団を被った太一は、感触の違いに驚愕中――

 

 

ちはやふる(40) (BE LOVE KC)

ちはやふる(40) (BE LOVE KC)

 

 

memo

大一番が終わってのインターバル。図書室での噂話、太一が大江に小声で話した内容は、太一と千早それぞれの耳に届いているような描写でもあり。太一の言葉が聞こえたらしき千早の周りには、黒い紅葉などの葉。また、一人だけ地元の千早はその直後に皆と別れるが、逃げ帰ったとも思える流れ。

かなちゃんは太一に友達と言って貰えて嬉しかったのだろう。しかし、経営が苦しいことは入学早々から自分でも言っていたのに、何故私立大志望なのか。

尚、大江呉服店調布市にあると記されているが、小説版中学生編の奏編の序盤では「府中市の中心部」となっている。地方ならともかく、東京都内の高校ならば周辺のいろんな市から生徒が集まっているであろうから、小説を読んだ時に千早達と同じ市である必要はないと思っていたし、調布市の方がしっくり来る。