chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第46首 全部の縁に指がいくように

名人戦・クイーン戦のテレビ中継。細くて軽い身体だった若宮の武器である速さが鈍っている。一回戦は五枚差で若宮勝利。山本は落ち着いて若宮を見ていた。

ここに座るまで 若宮詩暢が怖かった 去年の強さの記憶が残って なのにどうよ! 今年のこの丸まりよう 怖くない この子だって人間だ 体調管理もせずクイーン戦に来る ただの子供だ

若宮は高校選手権でもしていなかった素振りを繰り返す。祖母から貰った豪華な着物が重いのだ。

 

若宮が五歳の時に母が離婚したが、出戻りの条件として若宮が習い事をすることになった。バレエや習字は合わず、トランプや百人一首の絵柄を楽しむような子で、ならばと祖母がかるた会を勧めたのだった。

 

二戦目も若宮は苦戦。札に届かず、空振りまでしてしまう。

「やっぱり身体が変わったのは大きいよ おれが見る限り クイーンの強さは”感じ”の良さもあるけど 一番はボディコントロールの良さだ それがいま狂ってる」

太一の見立てに対し、大江は違う感想を持つ。

「でも クイーンは 刃物を研ぐような素振りをしますね」

若宮本人は今更ながら思う。

…… 重い…… あ 重いんは着物やない 身体や! アイス食べすぎたんやー

山本に取られてしまった札に目をやる。

ごめん ごめん こんなんやってたら嫌われてまう

小学生の若宮は休み時間もずっとかるたを見ているような子で、ある日嫌がらせでかるた百枚をバラバラに隠されてしまったのに、ロッカー上の段ボール、ボール入れ、植木鉢の下、はたまた電灯の上などから、見事全て探し当てたという出来事があった。

どうしてかはわからへん 私がかるたを好きなように かるたが私を好きなんや――

若宮は得意札「しのぶれど」で、この日一番の取りを見せる。千早は気付いた。

私 いままで―― 詩暢ちゃんは 札のはじ一点を狙って払ってると思ってた そうじゃない 刃物じゃない 札の縁 全部の縁に指がいくように 糸をつないでる――

 

ちはやふる(8) (BELOVEKC)

ちはやふる(8) (BELOVEKC)

 

 

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読まれたのは 「こころあてに」 「あさぼらけ・あ」 「ほととぎす」 「しのぶれど」。