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chiha memo

漫画「ちはやふる」の粗筋と伏線と名言と感想の個人的メモ

第83首 日本一になれたよ

瑞沢側が持つ札を、大江が確認。この一枚が太一の陣に残るとは。

ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな

由良の門は河口で川と海が出会う潮目。そこで楫を失くしてしまった。――行方の分からぬ恋。

千早 起きてくれよ せめて見ててくれよ おれの運命を

太一は千早を見るが、まだ畳に突っ伏したまま。札合わせをしてあるので、勝率は五割。しかし、皆は運命戦で太一の陣が読まれるのを見たことがない……

「ゆ」は一字決まりだが、江村の「たき」は「たま」がまだ読まれていないので一字では取れない。空札だったが、太一は攻めた。西田も攻める姿に、太一は勇気を貰う。また空札が続く。江村は自陣を低く守っているので、抜こうとしても隙が無い。

ほんとにずっと出ないのかな おれのやってることは無駄なのかな 空札はあと6枚 いに なつ わび たま す ふ こんな暗記も無駄なのかな ああでも 神さま お願いだ もう一生 運命戦で 自陣出なくていいから だから 今日 今日だけ いまだけ

千早が起きた。太一は気配で察した。

「ゆらのとを」

読まれた札に、会場が沸く。精根尽き果てた表情の太一に手が伸びて来た。畳の跡を顔につけた千早が、西田も巻き込んで、太一に飛びついて来る。団体戦決勝は3対2で、瑞沢高校の優勝。

 

富士崎は準優勝。桜沢先生から訓示。

「……この負けは 先生の責任よ 私がかるたの神様でも 最後は瑞沢の懸命さに微笑むわ 強さにおごったチームを作った私の責任」

江室も立ち尽くす。

おれも…… 「1年もB級でノロノロしてるやつ」って線を引いた あの時点で見誤ってた あれは「これから登ってくるやつ」だったんだ

いつも能面の理音がぼろぼろ泣いている。桜沢先生は額を抑え、顔を上げさせる。

「理音 よく聞きなさい 瑞沢の綾瀬さんに勝てる子はうちにはいない 優勝を逃したのはあなたのせいじゃない でも 圧倒的有利な状況で負けたってことを痛感しなさい …… もっと謙虚になりなさい 来年 一度も負けない夏にするのはあなたよ」

 

千早は子供の時に新が言った言葉を思い出していた。

日本で一番は 世界で一番

同時に前日電話で言われたことも頭に浮かぶ。

団体戦は興味ない 個人戦で勝つことしか考えない

廊下に出ると、新がいた。

「み…… 見た? 見てた? 私のチーム 日本一だよ クイーンになるより早く 日本一になれたよ みんなとだからだよ チームに興味ないなんて言わないで」

泣いている千早、後ろにいる太一や瑞沢メンバーを前に、新は「うん…… うん……」と返すだけだった。

 

ちはやふる(15) (BE LOVE KC)

ちはやふる(15) (BE LOVE KC)

 

 

memo

「川」は綾瀬、「海」はわたの原で新のことか。運命戦になったが、第63首での深作先生曰く「最終的に勝負の命運をにぎるのは自分じゃない」んだよなあ。太一の思いが切ない。とりあえず、勝って良かった!

空札は「きみがため・?」と「しのぶれど」。第15巻終了で四コマ漫画は、アニメスタジオレポ、勝義書店店長、真琴と理音。